キャンパスマスタープラン2022
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上段で掲げたような施設の長寿命化を図るためには、日常的な施設の診断・点検・評価に基づく改修・修繕と、予防保全による計画的な更新・修繕が欠かせない。老朽化する施設の維持管理や修繕・更新等を実施するために多額の経費が必要となる一方、大学全体として計画的かつ効率的な修繕・更新並びに運用を着実に推進するための取組の方向性を明らかにするため、2016年4月に「インフラ長寿命化計画(行動計画)」(以下「行動計画」という。)及び、行動計画に基づき、個別施設毎の具体的な対応方針を定める計画として、「インフラ長寿命化計画(個別施設計画)」(以下「個別施設計画」という。)を策定し、加えて、行動計画に基づき、施設の点検・診断をはじめとした必要施策に係る取組を進め、全施設の施設情報を集約し、分析を実施した。本学においては、岐阜大学との法人統合による施設整備の方向性を見据えながら、戦略的な維持管理に向けた施設マネジメント体制や手法を再構築することで、長寿命化に向けた取組みの強化を図っていくことが重要であり、将来にわたり安全・安心な環境を継続的に確保するための施設維持管理計画としなければならない。また、個別施設計画における優先順位付けは、建物経年劣化だけを優先とするのではなく、今後の教育研究への影響度やカーボンニュートラルへの寄与度など複合的な要素を用いて、施設の整備や改修・修繕の優先順位を策定することを目指す。今後これまでのように必要な施設を建設し、施設量の増加を図っていくことは、施設の整備や運用にかかる経費が厳しい財務状況をさらに圧迫する大きな負担となりかねないことがわかる。今後の施設整備に際し、施設の用途、規模、教育・研究への影響および大学戦略を踏まえ、長寿命化を行わない施設を設定する(施設のトリアージ)。設定の考え方は、1長期的に維持していく施設と小規模建物やプレハブ建物、使用頻度の低い建物など将来的に集約・減築する施設の峻別による“保有面積の最適化”、2修繕等の性能維持に限定し、性能維持改修の対象施設(面積)を減らす“予算内の効果的・効率的な整備”とする。本学では、2006年より利用者自らが施設の維持管理に参画する仕組みづくりとして、建築・電気・機械設備におよぶ「建物点検チェック要領書」を作成し、施設点検チェックシートに記録する仕組みや、施設担当職員による「外構パトロール」の実施により、短期間に大学全体に及ぶ施設・設備の実態を把握してきた。これを毎年実施することで、データベース化を行い、その結果を改修・修繕計画の優先順位付けに反映し、予防保全と事後保全を組み合わせた計画的・継続的な維持保全の仕組みを構築してきた。今後の取組として、部局の施設担当者が施設課に集約した事務再編を契機に、専門的な知見を有した施設担当職員による建物点検チームを編成し、高度な調査で得られた精度の高い調査結果を、個別施設計画における優先順位付けに反映することによって、より効果的・効率的な維持保全が実現できるように仕組みの見直しを検討する。0803|施設長寿命化のためのインフラ長寿命化計画の見直し4|施設総量適正化に向けての方針5|施設点検評価と維持保全の仕組み

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