キャンパスマスタープラン2022
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❷ 風致地区における緑地面積の確保 • 東山キャンパスにおいて、2021年の風致地区内の緑地率は約48%であり、風致地区で定められている45%以上の緑地率は確保されている。しかし今後も建物の建て詰まりが進行するおそれがあることから風致地区内の自然林(保全緑地)の保全については注視する必要がある。❸ 地区計画への適合• 名古屋大学東山団地地区計画において、緑化率が教育研究地区(A)・(B)で20%、交流地区・緑化地区で25%と定められているが、2021年度時点において教育研究地区(B)の緑化率が約19%と不足状況にある。地区計画で緩和された最高高さ31mを超える建物を建設する際は、当該建物が完成するまでにそれぞれの地区で定められた緑化率を満たす必要がある。また鶴舞キャンパスにおいても、鶴舞町地区計画では緑化率の目標30%が定められているものの、附属医学教育研究支援センター実験動物部門棟B完成後の緑化率は約23%であり、依然として不足状況が続いている。3|6か年における実施計画❶ 景観重視ゾーン❷ 緑地活用ゾーン(屋外交流施設・並木道・水辺環境) ❸ 生態系保全ゾーン ❹ 地区計画への適合• 建物整備に伴う伐採については、伐採量と同量の植栽を建物周辺に計画的に行う。• 並木道整備の際には、キャンパスの現況の雨水貯留機能に留意し、透水性の舗装材等を用いる。• 未整備部分の街路樹については、並木による連続性を担保するため計画に則って整備を進める(街路樹整備計画:図3–1)。その際、ノーベル賞通りのハナノキは生育が不良のため、樹種の変更も含めて検討する。指定街路樹の沿道に位置する建物を整備する際は外構計画に街路樹整備を盛り込む。• 緑地・水系の整備の際には自然環境の持つ豊かさを身近に感じられるよう、交流スペースや散策路の整備と合わせ検討する。その際には地域の植物に配慮した植栽等の選定を行う。 • NIC・ES総合館周辺の緑地は特に少なく、街路樹の管理も含め重点的に緑地の整備を行う。• 生態系保全ゾーンである東山キャンパス東部では、多様な生物の生息や希少な植物も確認されており、これらは近隣の東部丘陵地との自然環境(植物相、動物相)の連続性にも影響を与えている。またこれらの希少な自然環境は研究や調査対象となっている場所もあり、配慮が必要である。建物整備等に際しては、当該地での植物、生態系の環境要素における予測・評価(環境アセスメント)等を踏まえ、環境保全に配慮した計画・管理とする。• 生態系保全ゾーンでは、レクリエーション利用も静的な利用に限り、歩行者動線の指定や場合によっては立ち入り禁止措置も行う。• 東山キャンパスでは、四谷・山手通りの東側敷地において最高高さ31mを超える建物を建てるまでに、 教育研究地区(B)の緑化率20%を満たす必要があるため、積極的に緑地を確保する。同様に鶴舞キャンパスにおいても、鶴舞町地区計画における緑化率の目標30%に向けて計画的に緑化を進めていく。今後新たに建物を整備する際は、壁面緑化や屋上緑化を積極的に採用するとともに、建物の集約整備に伴い 整備される屋外スペースへの積極的な緑化を通し、緑化率の向上を図る。053

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