キャンパスマスタープラン2022
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❼ 既存施設の運用改善1|中期的な目標2|点検・評価と課題❶ 歩車分離、歩行者空間の整備❷ 駐車場・入構ゲート整備• グリーンベルト周りの低層部には全学教育スペースや講義室の集約およびカフェ等の多種多様な交流スペースを混在配置し東海機構プラットフォームとの有機的連携を図るとことで、キャンパスの中心に相応しい交流の拠点の形成を図る。• キッチンカーの導入やカフェの設置、またはそれに対応したファニチャーを設置することで、気軽に食事が取れリラックスできる場へと転換する。特に交流密度の高い場所には優先的に検討する。• 食堂での閑散期は学習の場や学生の居場所であるコモンスペースに転換するなど、既存用途にとらわれない、多目的な運用による空間の有効活用を行い、スペース不足問題の解決の一助とする。• 豊田講堂やその他多くのホール等については、学内外の利用の促進や地域連携を進めるため、大学主体でのイベントの継続的な企画や予約システムの改善、適正な利用料金の設定等、効率的・効果的な運用を検討する。• 「第5次国立大学法人等施設整備5か年計画」では「ソフトとハードが一体となって取り組まれる『共創』の拠点」とうたわれているが、場の構築には施設整備のみならず継続的かつ戦略的な運営を担う組 織体が必要不可欠となっている。住民主体の活動により本を通じて人とつながる「場」を企画運営している「マイクロライブラリー※4」等の事例を参考に、学生・教員・外部を巻き込んだ検討実施体制の構築を検討する。 安全で緑豊かでゆとりがあり、歩くこと自体が目的となるような、大学という空間にふさわしいウォーカブルなキャンパスの形成を目指す。その実現のため、各キャンパスの利便性の高い立地特性や土地利用状況等を踏まえ、車両入構数の抑制などの運用上の対応の他、交流スペースや緑化も含めた総合的な視点に立った整備計画を立案・推進していく。 • ウォーカブルなキャンパスに向けた将来計画の立案については、個別の施設整備に伴い、部分的に検討・整備はされているものの、キャンパス全体の具体な将来計画については検討が進んでいない。 • コロナ禍による変則的な対応があるものの、入構許可の厳格化・入構車両の抑制対策等の成果もあり、東山キャンパスの駐車許可台数は2016年度からこの5年間で2割程度減少している。しかし施設整備等による建て詰まりから駐車スペースも減少しているため、枠外駐車の横行が著しく、歩行者動線の妨げ、 景観阻害の要因となっている。• リサーチパークの出入口へのゲート導入については検討を進めたが、接道する道路の交通量やゲート近傍の地形等、様々な課題、条件を鑑み、ゲートは設置せず、歩行者が出入りするエントランスとして再整備することとした。・鶴舞キャンパスの南西側エリアに患者用駐車場の立体駐車場を再整備(高層化)し、交通渋滞の緩和を実現した。• 大幸キャンパスでは、留学生宿舎整備に伴い駐車場を保健学科別館前に集約(縮小)し、新たにゲートを設置の上、有料化を図った。これに伴い、入構台数が大幅に削減された。一方、新設ゲートと駐車場に距離があり、歩行者と車の動線が錯綜するという新たな課題が生じため、中長期的な目線で駐車場の配置計画について再検討する必要がある。※4 マイクロライブラリー:個人または小規模なグループによる図書館活動を通し、図書を取り巻く新しい環境を作り、本を通じて人とつながる「場」を生むという、新たなスタイルの私設図書館のことを指す。0503-1-3 交通

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