キャンパスマスタープラン2022
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キャンパス利用の基本方針に基づき、現在の病院・研究機能等の配置をふまえ、ゾーニングを設定する。附属病院の再開発整備や教育研究施設の建替え・改修整備等が進められてきたが、一部建物の老朽化と敷地の建て詰まりが進行している。また、近隣商業地域(容積率300%)に用途地域が変更されたが、キャンパス内の新たな整備余地は極めて乏しい。さらに、高さ45mの高度地区規制等により、病棟は現状高さでは既存不適格となり同高さでの建替えが困難である。こうした状況をふまえつつ、憩いの空間や緑地の創出、教育研究・医療機能の強化等を図り、都心部の基幹大学・基幹病院として発展していくことを目指す。• 医学部・病院ともこの20年あまりの再開発によって整備された建物がキャンパスの中央に配置され、教育研究と医療機能の中枢を担っており、今後30年程度はこれらの建物を使い続けることを想定する。ただし、病棟については老朽化や機能劣化も進行しており、早い段階での大規模改修または改築計画の着手を目指す。• 敷地周縁部の老朽施設や駐車場等の建て替え余地についても、できる限り土地の高度利用を図り、将来対応余地を含むできるかぎり大きな建物を整備すること目指す。• キャンパス外周部に集約的な駐車・駐輪スペースを確保し、キャンパス内部を歩行者空間とする。また、鶴舞-大幸-東山間の交通手段の確立や公共交通機関の深夜営業などの自動車通勤の絶対数を削減する取組協議も進めていき、キャンパス内のウォーカブルな環境を実現する。• キャンパス内でのさらなる施設整備需要に応える用地確保のため、将来的には土地の借用を含め、駐車場や看護師宿舎の外部化を図る。• 研究/教育エリアと医療機能エリアの動線を再考し、研究/教育エリアは正門、中庭を持つ大学としての佇まいをもち、医療機能エリアは公共交通機関からの患者のアクセスも良いコンパクトな構成を目指す。スタッフやサービス動線も適切に確保する。• ホスピタルストリートを中心に全ての建物を渡り廊下等でつないで全天候型アクセスとバリアフリー化を実現し、施設的機能の一体性を確保するともに、色彩が統一された建物外観を維持し、統一感のあるキャンパスを構築する。• 福利厚生エリア周辺に屋外交流スペースを設けて、学生・教職員・患者・医師・看護師等への憩いの空間を確保する。また、地区計画の緑化率30%確保に向けた緑化を進めるとともに、建物内にもコモンスペースを積極的に確保し、構成員が気軽に集える空間を創出する。• 学生・教職員・医師へのサポート機能の充実を図り、学生の活動場所であるサークル棟を地域住民への影響が少ないエリアに整備する。• 鶴舞公園と鶴舞キャンパスの一体的な空間演出を図り、患者や外来者、学生、教職員の憩いの空間を創出する。さらに、周辺地域の大学や研究機関、企業との連携を進め、イノベーション・コモンズの創出につなげる。• 医療技術の進展や社会的要請の変化は目まぐるしく、30年後を想定するのは困難だが、病床数に関しては、減少を促す政策的要請がある一方で、小児医療充実(小児病床増床)の要請もあることから、現状と同規模を維持することを前提に、高機能化・高度医療化に対応する施設整備を図る。• 建設後25年が経過し、ライフラインの老朽化や機能の陳腐化が進んでいる病棟については、建替えと大規模改修双方の可能性を見据えて、早期に再開発計画を策定、推進する。0401|敷地の高度利用とゾーニングの明確化2|キャンパス・アイデンティティの確立3|医療機能エリアの再生2-3-3 鶴舞キャンパス利用計画(図2-14)

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