キャンパスマスタープラン2022
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本学では、循環型社会の構築に向けて、キャンパスのカーボンニュートラル化を積極的に推進するとともに、廃棄物抑制や資源の有効利用を含む多角的な視点から「世界水準のサステイナブルキャンパス」の実現を目指す。この課題に対し、大学保有資産の有効活用や企業・地域社会との連携を図りながら、ハード・ソフトの両面に対してオンサイト・オフサイト※1で適用できる多彩な手法を駆使して取り組む。エネルギー・インフラ整備では、信頼性・安全性の確保やレジリエンス(強靭性)強化に配慮しつつ、 2050年以降のカーボンニュートラル社会のその先、ビヨンド・ゼロ※2を見据えた整備を継続的に実施する。• 建物を新築及び改修する際は、従来建物からエネルギー使用量を少なくとも半減させるとともに、創エネルギーで建物の消費エネルギーの正味ゼロを目指す建物のZEB※3化とBCP※4に配慮し、平時と有事をシームレスに連携させた施設整備を行うことで、レジリエントなキャンパス構築を目指す。• ZEB水準の建物では、建物の断熱強化や日射取得制御ならびに自然採光・自然通風促進などのパッシブ デザイン手法の採用、地下水・土壌熱などの地中熱利用ならびに太陽熱、風力、小水力など再生可能エネ ルギー利用の積極的導入を検討するとともに、先進的な高効率設備の採用、熱的快適性や基本機能を損なわない省エネルギー制御の採用、室の仕様変更に耐えうるフレキシビリティの高い設備計画を行う。• キャンパス内の施設規模の適正化や集約化は、学内エネルギー消費削減に資する重要要素となるため、長期的な施設改修計画では、この観点からもスペース再配置や再編などを推進する。• 新築・大規模改修時にはイニシャル・コミッショニング※5を、既設建物の設備にはレトロ・コミッショニングを適用し、学内施設の建設段階・運用段階の適正化を図り、省エネルギーを推進する。• 省エネルギー対策により得た便益(エネルギー・ベネフィット)を、省エネルギー改修や創エネ設備の整備、ナッジ理論※6による構成員の省エネ行動啓発策などに活用する好循環なしくみを構築する。• 大学運営や教育研究におけるDXの浸透に伴い、人流やスペース管理と照明・空調・換気設備の制御連動やエネルギー管理を合理的に組み合わせ、これらの全体最適を目指したスマート管理システムを構築する。• 太陽光発電、バイオマス発電などの創エネ設備の積極導入、コージェネレーション※7適切な導入による電力デマンド抑制※8と排熱利用などによる学内エネルギー利用の効率化を図る。•キャンパスで使用する燃料は、グリーン水素や合成メタンなど、カーボンフリー化に向けて努める。• インフラ長寿命化計画に沿った計画的な設備・インフラの更新・改修により、エネルギーや水資源等の使用の合理化を図る。• 再生可能エネルギーや未利用エネルギー活用を含む熱・電供給のスマートエネルギーネットワーク化を推進し、災害時にエネルギー供給可能なレジリエント※9なインフラ網を構築してBCP対応を強化する。• 大学のDXの実現に向けて、キャンパス通信ネットワークの高速化・大容量化を推進し、超高速モバイルと有線の融合した次世代通信ネットワーク網を構築する。0341|オンサイトでの取り組み❶ 建物における建築・設備的なハード面での対策❷ 施設の運用改善や構成員の意識改革等ソフト面での対策❸ スマートエネルギーネットワーク構築とBCP❹ 次世代通信ネットワーク網の構築2-2-4 エネルギー・インフラの計画

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