東海機構プラットフォーム (仮称)イメージパース(四谷・山手通りより臨む)※パースは2022年3月時点戦後すぐ、国を立て直さなければならなかった時期の名古屋大学東山キャンパスには、選りすぐりの「活きの良い」若手研究者たちが集い、さながら梁山泊のような様相であったと想像されます。伝統がないことを逆手に自由闊達な学風が生まれ、世界に類のない質の高いオリジナルな研究が展開されました。この若い息吹がその次の世代に伝わり、6人のノーベル賞受賞者に代表される研究成果へと結実し、世界トップレベル研究大学へのあゆみを進めてきたのが名古屋大学です。国立大学をめぐる環境は、2004年の法人化以降目まぐるしく変わっています。2018年には、名古屋大学は、世界最高水準の教育研究活動の展開が見込まれる大学として、指定国立大学法人に選ばれました。2022年からコモンズ(共創の場)としてのキャンパスの中心となる東海機構プラットフォーム(仮称) 大きな広場とひとつ屋根の下豊田講堂から軸線上に続くなだらかな谷状の地形が、人々の憩いの場、そして、文理融合、地域融合、活動の融合による“共創の場”を創り出します。新たな東海機構のそして東山キャンパスの象徴となる、人と建築とランドスケープが融合したサステイナブルなキャンパスの先進モデル環境を創出します。2024年度オープン予定。開始した第4期中期目標・中期計画期間において、名古屋大学そして東海国立大学機構では、教育の新しいプラットフォームを提供する「アカデミックセントラル構想」の本格実施と、機構としての活動を促進する建物である「東海機構プラットフォーム(仮称)」の建設、大学そして地域丸ごとデジタル化を目指す「デジタル・ユニバーシティ」の深化など、重要なプロジェクトが目白押しとなっています。その中で、名古屋大学総長として、私は名古屋大学のキャンパスを再び日本全国そして世界から野心溢れる研究者たちが集う梁山泊とし、最高の知が集積して世界を変えるイノベーションが創出される場とすることを目指しています。キャンパスマスタープランは、そのためのキャンパスのあるべき方向性を示す重要なプランです。今後は、本学のさらなる発展とともに、このキャンパスや施設を、ミッション実現のための環境として、そして社会貢献を実現する手段として、役員ならびに教職員一同努力を重ねて参る所存です。今後もみなさまのご支援とご協力をお願いいたします。名古屋大学 総長 杉山 直
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