キャンパスマスタープラン2022
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都市計画上の位置づけを踏まえた各キャンパスの機能と、キャンパス間の連携のあり方を明確にする(図2–3)。東山キャンパスは、今後とも本学の基幹キャンパスであり続けるものの、風致地区を除き建て詰まっており、名古屋市との協議により31m高さ規制が緩和されたことを生かした、高層化とオープンスペースの確保が課題である。また、キャンパス中央部を南北に走る山手・四谷通りが、キャンパスを分断しており、教育研究の進展に有形無形の影響を与えている。さらに、豊田講堂からグリーンベルトを通して都市部への眺望が開けるという、キャンパスの原風景への回帰を望む声が少なくない。これらの解決が30年後にむけての課題である。鶴舞キャンパスは、医学教育研究と医療実践の拠点であることはもちろん、都心部に近い至便性を生かし、医学・医療の中核的役割を担う。このキャンパス発展の大きな阻害要因となっていた235%の容積率※1 は、名古屋市との協議により容積率300%に緩和されたが、依然かなりの建て詰まり状況にある。また、45m の高さ制限が新たに設けられたため、病棟等を現在の高さに建て替えることができない状況となっている。 今後は、高層化による土地の有効活用と、公園等、周辺地域との連携も見据えた、新たな視点での医学教育・研究や診療体制のための整備が大きな課題である。大幸キャンパスは、健康や生命等のテーマを中心に、鶴舞・東山キャンパスと連携した施設整備を図る。このキャンパスは保健学科単独のキャンパスであり、東山・鶴舞と比較しての施設の充足度が低く、学生・ 教職員等の移動が問題になっている。近年の大学都心移転が多いエリアの一角となるこのキャンパスの全学的な敷地活用は、宿舎整備によって開始されたが、今後さらに交通、IT技術を活用した他のキャンパスとの連携整備と、有効活用を進める。東山・鶴舞・大幸のキャンパスについては、新たな研究プロジェクトや国際化のニーズに対応するかたちで、周辺の土地・建物の取得や貸借を行うなど、建て詰まり解消に向けた、周辺地域との関係づくりを進める。特に東山キャンパスでは、本山から八事に至る四谷・山手通り沿いの大学群や地域と連携し、企業の立地を呼び込む「イノベーション・リンク」としての賑わいを形成するとともに、緑豊かな景観形成に寄与する。鶴舞キャンパスでは、隣接するJR鶴舞駅、 鶴舞公園や名古屋工業大学、愛知県がスター トアップ拠点として設置するステーションAiなどとの連携によって、緑豊かで利便性の高い土地の特性を活かした地域環境の形成を図る。山手団地は、国内外の学生が共同生活できる宿舎整備が実現し、今後も本学の国際交流の拠点となる。東郷団地は、生命農学の研究フィールドとして活用されている。また、あいち学術研究開発ゾーンに位置し、さらに、岐阜や三重の研究ネットワーク、リサーチパーク構想と合わせれば、伊勢湾岸地域の将来を支える円環状の学術研究開発ゾーンに位置する。豊川団地は、豊川海軍工廠跡地を取得後、空電研究所の開設以来、太陽地球環境研究所に至るまで長らく使用してきた。太陽地球環境研究所が東山キャンパスへの移転した後、太陽風観測装置エリアを除き豊川市の平和公園や工業用地としての売却が完了した。また近年、本学の国際的活動が推進され、アジアサテライトキャンパスが設置されている(図2-4)。本学キャンパスは、世界地図のなかに位置づけられるようになり、今後さらなる国際化を推進する拠点と位置づけられる。さらに東海機構全体の連携を念頭に、それぞれのキャンパスの位置付けを明確にし、大学の目指すべき方向に沿った計画を立案する必要がある。※1 容積率:敷地面積に対する建物延べ床面積の割合0172-1-3 各キャンパスの機能及び連携の位置付け

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