キャンパスマスタープラン2022
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名古屋大学内のすべての建築、屋外環境の整備は、キャンパスマネジメントグループを中心とした推進体制によることを基本とし、特にプロセスS/A/Bに該当するプロジェクトはこの体制のもとに推進することを原則とする。キャンパスマネジメント推進本部は、施設担当副総長を中心とした、大学執行部/施設・環境計画推進室/施設統括部のメンバーによって構成され、このキャンパスマネジメントグループ(CMG)が、学内においては学生・教職員などの利用者、部局事務などの関連事務組織、必要に応じて建築学専攻の教員および学生との関係を構築する。学外においては自治体などの地域社会、設計・施工会社や管理会社、性能検証アドバイザーなどの第三者機関といったプロジェクトパートナーとの連携を行う。キャンパスマネジメントグループにおいては、以下の役割を担う。• 施設統括部:企画・発注・整備・管理業務を行う。• 施設・環境計画推進室、工学部施設整備推進室:方針提案や専門的支援、研究教育による貢献を行う。特に、プロセスS/A/Bに該当するプロジェクトの推進に際しては、以下の視点から評価を実施する。• 第4期中期目標・中期計画• 要求施設の必要性と適正な規模などの確認• 教育研究実績及び教育研究成果・効果の確認、既存施設の利活用と老朽状況の確認• 部局などの要求事項に関する課題などを整理  • 要求施設の必要性と適正な規模などの確認 • 教育研究実績及び教育研究成果・効果の確認  • 名古屋大学CMP2022との整合性• 老朽・狭隘化状況及び耐震化状況、ライフサイクルコスト(LCC)など• 建物点検チェック結果• 既存施設の利活用状況の確認           • コストコントロールのプロセスの確認特に、2,000m²以上のプロジェクトでは、基本的に設計プロポーザルにより実施設計者を選定するが、 施設の用途や特殊性に応じて、DB方式※1(Design Build)やECI 方式※2(Early Contractor Involvement)、PPP/PFI方式(Private Finance Initiative/Public Private Partnership)などを含 む、プロジェクトに応じた発注形態を検討する。その審査には施設統括部からの代表者、施設・環境計画 推進室からの代表者が参加し、計画・設備の専門家が関与する形とし、必要に応じて利用者の代表者が参加する。また、2,000m²未満のプロジェクトは、キャンパスマネジメント推進本部内での設計を優先的に検討するほか、小規模の設計事務所を対象としたコンペを開催するなど、低コストで高クオリティの成果につながる多様な選定方法を検討する。コンペを開催する場合、その審査には施設統括部からの代表者、施設・ 環境計画推進室からの代表者が参加し、必要に応じて利用者の代表者が参加する。いずれの場合においても、利用者の要望を適切に反映できる仕組みとなることを重視する。 施工者選定の審査においては、施設統括部からの代表者、施設・環境計画推進室からの代表者が参加する。また、現状において、多くの場合、設計期間が不十分である現状も鑑みて、下記のコミッショニングプロセスも含む、前倒しでの計画推進に努める。※1 DB方式:公共事業での事業コスト削減策として、設計の一部と工事を一体の業務として発注する方式。受注業者がもつ新技術を生 かした設計が可能になり、コストの削減が可能となる。※2 ECI 方式:設計段階から施工者が関与する方式であり、施工者は工事契約とは別途契約する「設計業務への技術協力」を実施し、 その期間中に施工の数量・仕様を確定した上で工事契約をする方式。0862|デザインマネジメント体制の概要3|事業検討の際の評価の視点❶ 役員によるヒアリングと評価の視点❷ キャンパスマネジメントグループ(CMG)による評価の視点4|重要度に応じた設計者・施工者選定の仕組み

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